ディズニーのテーマパーク…とりわけ東京ディズニーシーは、緻密なこだわりとリアリティが非日常をつくり出すテーマパークです。
今回は東京ディズニーシーのプロメテウス火山のリアリティに注目し、その魅力や面白さに迫っていきます。
4つのテーマポートからプロメテウス火山を分析
メディテレーニアンハーバーとプロメテウス火山
東京ディズニーシーに入ってすぐに訪れる、南ヨーロッパの港町「メディテレーニアンハーバー」。
東京ディズニーシーのプロメテウス火山は、実在する複数の火山から影響を受けています。
例えばメディテレーニアンハーバーから見えるプロメテウス火山は、イタリアナポリのヴェスヴィオ火山をイメージしているのだそう。#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/uU71WhRkU9— なたり (@Dmanabiya) April 2, 2019
プロメテウス火山に近づいていくと、火山ならではの面白い光景を見ることができます。
ハーバーから反時計回りでプロメテウス火山に向かっていくと、柱状節理(溶岩がゆっくり冷えて収縮することで生じる、五角形や六角形の柱状の割れ目)を見ることができますよ。ぜひ足元の地面や真下の海辺も見てみてください。#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/wwdTpCcs1w
— なたり (@Dmanabiya) April 4, 2019
プロメテウス火山の麓には、大航海時代の冒険家たちの活動拠点となっている要塞エリア「エクスプローラーズ・ランディング」があります。
ここでは、溶岩コントロールステーションにたどり着くべく、謎解きにチャレンジするという体験型プログラム「ザ・レオナルドチャレンジ」に挑戦できます。
謎解きといっても、子どもも楽しく解いていける難易度です。
開催時間が短く(昼~日没まで)、やや知名度が低いアトラクションなので、まだ体験したことのない人はぜひチャレンジしてみてほしいです。
ケープコッドとプロメテウス火山
アメリカンウォーターフロントにある、のどかな漁村ケープコッド。
今ではすっかりダッフィー人気で賑やかになりましたね。
そんなケープコッドにも、実はプロメテウス火山の影響があるんですよ。
ケープコッドの灯台の岩場に注目。
この岩は花コウ岩。マグマが地下深くで冷却されて固まることで形成される深成岩です。のどかな漁村にも、プロメテウス火山の影響を見ることができるんですね。#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/5j78GK4o6y— なたり (@Dmanabiya) April 4, 2019
灯台の近くに来て、花コウ岩を観察してみましょう。
深成岩は、ほぼ同じ大きさの結晶が組み合わさった等粒状組織です。深成岩の一種である花コウ岩は、石英や長石、少量の有色鉱物(主に黒雲母)等で構成されていますよ。#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/b31Do4FB56— なたり (@Dmanabiya) April 4, 2019
花コウ岩は、火山ができる前の基盤になる岩なのだそうですよ。
ポートディスカバリーとプロメテウス火山
時空を超えた未来のマリーナ・ポートディスカバリー。
ポートディスカバリーから見たプロメテウス火山の岩肌には、特に草が生い茂っていますよね。
この理由については、未来のプロメテウス火山は火山活動が停止している説や、ポートディスカバリーの技術で火山活動をコントロールしている説など、諸説あるんです。
ポートディスカバリーのプロメテウス火山は草木が生い茂っていますね。その理由は、未来には火山活動が停止している説、未来の技術で火山活動を制御している説など諸説あり。確かに火山というよりただの岩山に見えます。
テーマポートによって見え方が異なるとは、とても魅力的ですね#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/5lsQEuPNmG— なたり (@Dmanabiya) April 4, 2019
まぁフォートレス・エクスプロレーションの時代に溶岩コントロールができていたのであれば、未来に火山活動をコントロールするのは容易かもしれませんね。
とはいっても公式の設定はおそらく無いはずなので(もし公式設定を知っていたら教えていただきたいです…)、ゲスト1人ひとりが自由に想像できるわけですね。
これもまたイマジネーション!です。
ミステリアスアイランドとプロメテウス火山
プロメテウス火山を語る上で、ミステリアスアイランドは欠かせません。
一方、南太平洋の火山島ミステリアスアイランド(のプロメテウス火山)は、ハワイのダイヤモンドヘッド、キラウエア火山、マウナ・ロア山などの影響を受けているようですよ。#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/2PYfdS5dN7
— なたり (@Dmanabiya) April 2, 2019
1870年代、地図上には無い南太平洋の火山島が舞台のミステリアスアイランドは、天才科学者ネモ船長の秘密基地。
岸壁に巨大なドリルマシンが突き刺さっていたり、潜水艦ノーチラス号が停泊していたり、とにかくロマンを感じる場所です。
そんなミステリアスアイランドは、プロメテウス火山を地学的な視点から観察するには絶好の場所なんです。
ミステリアスアイランド・海底2万マイルのQライン付近。火山活動が活発なので、噴気孔から火山ガスが噴出しています。よく観察すると硫黄(硫黄化合物)も見られますね。ここは植物が育たない過酷な環境なのです。#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/AylLH4Ac7l
— なたり (@Dmanabiya) April 3, 2019
ミステリアスアイランド、ノーチラスギャレーの近くでパホイホイ溶岩(溶岩流の一種)が見られます。
ハワイのマウナ・ロア火山等でよく見られるこの溶岩は粘性が低いので、しわしわで独特の見た目になるんです。
フォートレス・エクスプロレーションの近くにもありますね。#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/mXTBpSNteI— なたり (@Dmanabiya) April 3, 2019
ミステリアスアイランドにある金網にくっついているのは溶岩片。スパターとも呼ばれていて、噴火して飛び散った溶岩の飛沫が冷えて固まったものです。金網は防護ネットというわけですね。#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/QEL4tcTUP7
— なたり (@Dmanabiya) April 3, 2019
「センター・オブ・ジ・アース」に向かうトンネルは、溶岩が流れたことでできた溶岩洞(溶岩トンネル)です。壁には冷えて固まった溶岩も確認できますね。
最近は観光スポットとして人気の溶岩洞ですが、プロメテウス火山の溶岩洞も人気が出る…かも?#なたり舞浜巡検 pic.twitter.com/Ul62ukoQlh— なたり (@Dmanabiya) April 4, 2019
ほかにも、プロメテウス火山の火山活動が活発化してきたときには、エリアの照明が点滅し始めたり、異変を伝える特別な放送が聞けたり…。
ミステリアスアイランドは、プロメテウス火山の存在感を最も強く感じられる場所といえますね。
東京ディズニーシーに欠かせないプロメテウス火山
プロメテウス火山はショーを盛り上げる舞台装置
東京ディズニーシーがオープンした時から現在に至るまで、プロメテウス火山の目の前に広がるハーバーでは数々のショーが開催されました。
そんなショーを盛り上げてくれるのがプロメテウス火山です。
ここぞというタイミングでプロメテウス火山が噴火(噴火といってもマグマが噴き出すのではなく炎が燃え上がります)し、ボルテージが最高潮に。
View this post on Instagram
他にも、「チップとデールのクールサービス」ではプロメテウス火山のきれいなお水を使って散水していましたね。
東京ディズニーシーのハーバーショーを盛り上げるためにも、プロメテウス火山は欠かせない存在なんですよ。
『マツコの知らない世界』でプロメテウス火山が注目を集める
芸能界きってのディズニー通として知られる風間俊介さんが、「東京ディズニーシーの世界」でプロメテウス火山を紹介していましたよ。
とっても奥が深いプロメテウス火山。
今度東京ディズニーシーを訪れた際には、ぜひプロメテウス火山を観察してみてください。
・『ディズニーファン』第16巻第11号、講談社、2005年。